20回目(26県目) 静岡 合縁奇縁、ああ 縁

※宗教について書いてみたり。
公開して後悔したら とっとと削除します!
記録として残りしておきたいだけです。
画像は適当なものです。
画像だけでお楽しみ頂ければ。


人生初、宗教に勧誘された。

場所は伏せておき、本屋で話しかけられた。
「この御店には探している商品が無い」
「どこか他にお店無いでしょうか」


店員と間違われたかな、くらいに思ったのですが。
実はそのお店を訪れる前、別の本屋でその人を見掛けていました。

レジで一悶着起こしているのを知りながら、知らない振りで対応。

車で移動してきたので、通り道に他の本屋があった事を思い出す。
「どの通りか教えてくれますか」

一悶着起こした人でも、どうせ教えるなら正確に。○○号線とか分からないし。
お店を出て『この通りの次の信号を右折・・・』と簡単に教える。

ばれる嘘は『嘘ではない』ように、
ばれない嘘は 嘘にする。

ふと、東北大震災から約1年、という話から始まり、
年末によく聞くセリフが登場した辺りで、雲行きは怪しく。


「実はこれ、偶然じゃない 仕組まれた結果なのです」


( ̄▽ ̄)ゞ

年末によく聞きますね。もしくは宗教とか

「宗教じゃないですよ。どんな事だと思います?」

最近流行りのマヤ文明だと太陽ですか?
ガイア理論とか面白いと思いますよ


そんな受け答えが続いた先、満足したように話をまとめだす。
「万物には方向性がある。それを魂とも言う」
「今の日本の鬱化 若者の犯罪 原発の問題」

「全ての真実が『コレ』に書いてあるんです」


胸ポケットから取り出された

くしゃくしゃの紙

新聞だった。 でも、新聞じゃ無かった。
○○新聞 そう書いてあるべき欄には「○正会」と書いてあった。

じっくり読ませてくれる雰囲気ではなかったので遠巻きに。
特徴は、文字が大きめで間隔が広い。老人の配慮だろうか。
嘘臭くない様、グラフやマップ、写真が豊富に載っていた。


会話が店の外で始まったのが20時30分頃。
小雨が降る中、本格的な勧誘が始まった。

「幸せになりたくありませんか?
 日本を救って、震災の悲劇を阻止しましょう」

以降 会話の順番は
・そもそも原因とは何か
・このままでは日本は東海地震で経済破綻、中国に攻められる
・日本を 人々を救うには「祈り」しかない
・その「祈り」は簡単に 一人でも出来るが、最初の一回は
 偶像を見なければ意味がない
・そのためには(ニュアンス的には)樹海に行かねばならない

こういった大きな会話で反応を伺いつつ、
相手の生い立ちや名前を聞いて、

有り触れた同調、同情をして親近感を高め
「あなたは幸せになるべきだ」
「自分を変えられる、流れを変えられる」
「だから、これから偶像で祈ろう」


基本的にはこれをループ。
「でも、私は○○だから・・・○○だと思う」
「○○? それは・・・だからじゃないですか?」

こんな感じでループします。

私を勧誘した人の特徴
・男 26歳 会員10年のベテラン。
・目を1秒以上合わせない
・身振り手振りをするものの、動作が一定
・視線の置き場も ほぼ一定
・予定外の質問には 理解させるよりも
 難しい比喩や極論で逃れる
・概要や「教え込まれた」説明は、口調も改め自信たっぷりに話す。
 その際、個性を感じさせない雰囲気になる。
 
 操り人形とか乗っ取られるとか、そんな印象。

・すっごく短い煙草を吸う。煙管に嵌める奴?
 ニコチン切れか、精神安定のためか、会話から4時間後に吸い始める。
 話のタイミング的には 失敗だとしか思えない。

・名前を教えると連呼する。偽名だけど。
 連呼し過ぎて違和感を感じる。

私のスタンスは以下の順

「無知、関心」
「不安」
「不幸や不安の吐露=隙」
「同調、親近感」
「あと一歩の背中押し」



『お祈り』の効能
・日本が良くなる のではなく、あるべき姿に戻る。
・万難を排した日本を見て 外国は驚愕して敬う。
地震や鬱、犯罪や経済難もおさらば
・個人で言えば、癌が消える、不治の病の甲斐庄、ツキが回る
 人間関係の好転、来世は極楽浄土とか

相手の思考は
「不幸や不安を解消する=幸福をチラつかせ」
「日本を救う、地震の悲劇を再発させない=使命感」
「前世の罪罰救済、来世の極楽=スケールの大きな話で混乱」

この3つを軸に、ひたすら時間をかけて疲れさせ、
「もう疲れた。終わらせたい」と思わせることでしょうか


これらを6時間耐えると

「話し半分だと、知っていながら日本を救わない罪で
 より一層不幸になる」    そう言われます。

業を煮やしたのか、最後は
「ファミレスなら人目もあるし良いだろう」
「車に乗らなくてもいい 後ろからついて来てくれ」
「拘束しない 逃げられるようにする」

だんだんレベルを低くしてきましたが、最後は
「友達を紹介する」

そう言って電話した3分後には、車に乗った友人到着。

閉店し店員も帰宅し終えた 午前3時。
逃走劇が繰り広げられる。

車のナンバープレートってこういう時不便。
駐車場には1台だけ、しかも他県ナンバー。

待ち伏せされていた為 戻るに戻れず。

土砂降りの雨の中、警官か近くのお店の人に
 車を動かしてもらおうとも思ったが、それも叶わず。

最悪10時の開店までだな、と開き直って。
離れた場所の陰から、雨に打たれて車周辺を監視する。

午前4時過ぎ、出払った隙に乗り込み逃走。
いくつか蒔いておいた嘘が開花した瞬間でした。

無神論、宗教も・・・少なくとも私生活には全く無い私。
勧誘も大丈夫だろうと思っていましたが。

雨に打たれながら6時間以上も経つと、折れそうになる。
車でついて行く振りして、途中で振り切れば・・・とか
 相手の妥協案に乗ってしまいたくなる。

侮れないものです。

宗教は 死後の不安を解消したり、生きる支えになったりもする。
拠り所って意味ではとても大切だし、
そもそも無宗教無神論な日本が 世界中から見てオカシイ。

より良く生きる、生きられる。
見方が変わり、幸せになれるなら それがいいと思います。

大震災で日本が苦しいのは勿論です。
でも「日本を救う」ってだけで、「世界」には一切触れなかった。
スケールが大きい割に、小さい枠組みだったと思う。

それに個人が「救う、救えない」とか思い上りも甚だしいと思います。
壊れるものは壊れるし、終わるものは終わると思う。
努力するのは良いけれど、変わらないものは変わらないでしょう。

後に 「見て見ぬふりによる不幸」が登場しますが。
もっと大きな目で見れば、事故せず帰ってこられたのは
 何よりも幸福な事。

五体満足、衣食住あり、今日一日を終えられる。
動ける 話せる 考えられる 
イライラ出来るし 無気力になれるし 後悔できる
傷つくし 血が出るし 痛いし

上も見れば 欲を出せば 際限が無いけれど。


「幸せになりたいでしょう?」
何度も聞かれて、何度も「勿論」と答えましたが。
最後だけは ちゃんと本心で答え、質問しました。

これ以上幸せになりたくありません。
今が 私にとって丁度いいくらい 幸せですから。
貴方は○○○の会員になって、幸せですか?


返答は「幸せですよ」って。目をあわさずに。
ならいいじゃん、日本を救うなんて 大きいこと考えないで。